文章スキルを向上させるために、ライターとして実務を積むというのも良いかもしれません。
ライターを募集している案件は「小説」よりは「記事」の傾向が高いので、必ずしも「書きたい」依頼が見つかるかはわかりません。しかし文章力というのは「スキル」のひとつであり、運動を同じように日々練習を重ねることで向上する能力です。
まずは仕事として文章を書く事に慣れ、創作に活かすというのも手段なのではないでしょうか。

このページでは、未経験でも登録可能なライター募集サイトについてご紹介します。
(本サイト運営者が登録してみたもののみの掲載になります)


■ランサーズ(Lancers)

日本最大級の総合型クラウドソーシング。文章仕事の他にも、WEBデザインやロゴデザイン、アプリ開発、日英翻訳など幅広い業種の取引が日々行われている。


クラウドソーシング「ランサーズ」

【ポイント】
■募集案件数が多い
案件の数がとにかく豊富。文章に関してはタスク型募集とプロジェクト型募集があります。(詳細はランサーズ内の解説をご覧下さい)。タスク型はライター経験不問の方でも納品可能なことが多いです。プロジェクト型は、募集内容次第。
■無料で登録できる
登録に際して料金等は一切発生しません。
■小説・シナリオの募集が入る事がある
「仕事」としてのシナリオ募集なので、何らかの規制が入ることもありますが、ほぼ確実に商業化される募集です。余談にもなりますが、『小説家になりたい!』という方は「小説家としてもてはやされたい」方と「文章で食べていきたい(文章をアウトプットすることがライフワークになっている)」方がいらっしゃるような気がしています。ランサーズで入る仕事は後者向きだと思います。

【総評】
業務の種類と量がとにかく豊富。ドラマCDのシナリオ募集やゲームの原案募集などといった面白い募集がけっこう入ります。プロジェクトに応募する場合には、自分がどのような作品を執筆してきたか提示できるWEBサイトなどを所有していると受注率が上がります。
次に解説させていただくクラウドワークスと並んで、クラウドソーシング二強のひとつです。


■クラウドワークス(CrowdWorks)

ランサーズと同じく、日本最大級の総合型クラウドソーシング。文章仕事の他にも、WEBデザインやロゴデザイン、アプリ開発、日英翻訳など幅広い業種の取引が日々行われている。



【ポイント】
■募集案件数が多い
日本最大級のクラウドソーシング。案件数がとても多く、種類を選ばないのであれば文章仕事が尽きることがありません。プロ向けの専門記事依頼から、スキル不問の初心者向けまで幅が広いです。
■無料で登録できる
登録に際して料金等は一切発生しません。
■小説・シナリオの募集が入る事がある
最も多い案件はWEBメディアなどへの記事執筆案件。たまにシナリオ案件が入ります。シナリオはゲームシナリオを1本丸々あげるものから、フレーバーテキスト(スマフォゲームなどで、行動の合間に入る短いテキスト。キャラクターの台詞など)などです。
■クラウドワークスを入口として、大手メディアへの繋がりを持つことが出来る
Yahooやベネッセとも提携しており、クライアント側に大手企業の比率が高いです。良い文章を納品できれば企業側の目にとまり、継続依頼になる場合があります。
とりあえず登録していくつか仕事をこなしておくと、登録者の仕事が「プロフィール」として記録されるので、企業側から新規取引の声がかかることもあります。

【総評】
案件にも種類があり、文章系だとすぐに仕事に入れる「タスク型」とクライアントと話し合ってから書き始める「プロジェクト型」があります。手軽なのはタスク型、高額案件なのはプロジェクト型です。特にプロジェクト型では品質保持はもちろんのこと、〆切をきっちり守る事が大切です。
「文章を仕事にする」という意味合いでは、最もプロに近づきやすいサイトではないかと思います。


■Shinobiライティング

ネット業界では有名な株式会社サムライファクトリーの運営。ninjaシリーズは私も過去に愛用していました。ライティング専門のクラウドソーシングとしては、おそらく国内最大手かと思います。

【ポイント】
■無料で登録できる
登録に際して料金等は一切発生しません。
■カテゴリがわかりやすい
グルメ、ファション、自動車などとジャンルがカテゴリ分けされています。やはり文章を書くときには、自分の得意分野について書くほうが圧倒的に楽しいです。Shinobiライティングは得意分野の案件を見つけやすいようになっています。
■投稿システムがわかりやすい
Shinobiライティング内に専用の投稿フォームがあり、スムーズに執筆可能です。書く環境が整っているかどうかというのは、執筆においてけっこう重要な要素だと思います。
■短い文章の募集が多い
小説を書き始めてみたはよいものの、構想だけが膨らみ、結局書き終わらずに終わった作品ありませんか。私は文章力は「筋肉」に近しいものがあると思っています。日々トレーニングを重ねないと、なかなか記録を伸ばせません。小説を書き始めて挫折する方のほとんどは、普段走っていないのに突然フルマラソンに参加したようなもの。トレーニング不足なのです。
文章のトレーニングは運動と同じく、軽いものから始めてじわじわ増やしていくほうが効率が良いです。Shinobiライティングは短文募集が多いので、まずはこれらで量をこなしてみるというのはいかがでしょう。

【総評】
文章特化型クラウドソーシングのShinobiライティング。使ってみての印象としては、とにかく初心者でも気持ちよく仕事ができるように配慮されているように感じます。
「はじめてライター登録する」という方には、こちらが適しているように思います。


■ルポ(REPO)


【ポイント】
■無料で登録できる
登録に際して料金等は一切発生しません。
■クチコミ系募集が多い
きっちり丁寧語でなくとも、セリフを考えるようなイメージで執筆可能。記事としての文章が不得意な方は、脳内キャラクターに喋らせるイメージでクチコミ案件を受諾してみるのも面白いでしょう。ただし、投稿条件(虚偽のレビュー禁止など)はきちんと守ってくださいね。
■非承認率が低い
これは私の体感というよりは、友人から聞いた話になります。文章納品系のお仕事では、当然「文章の質がよくない」「提示された趣旨と異なっている」ものを納品した場合、非承認となり報酬が発生しません。友人曰く、「REPOは採用基準がかなり優しく、非承認率が低い」とのことでした。私はライター系のお仕事で非承認になったことがないのでその辺りはよくわからないのですが、気軽に投稿できるのではないでしょうか。

【総評】
クチコミ系に特化している印象です。文章スキルの向上に役立つというよりは、別の執筆をしていて疲れた時に息抜きとして書くのに適しているかと思います。


以上、ライター募集サイトの比較でした。皆様の参考になれば幸いです。